普段漫画を読まない人にも読んで欲しい、伝わって欲しい「まんがサイエンス」の面白さ
丁度電子書籍版がセールやってるのでこの機会に読んで欲しいと思ってこのエントリーを書きました。(挨拶
学研のひみつシリーズを手垢でボロボロになるまで読んで育った人間にとって「まんがサイエンス」は非常に親和性が高い漫画です。
作者のあさりよしとおさんが「できる・できないのひみつ」の故・内山安二先生の「コロ助の科学質問箱」を小学4年生の頃に読んで以来、科学まんがを描いてみたかったと仰ってますしそれも当然と言えましょう。
ですが、学研のひみつシリーズほど一般の知名度は高くないんじゃないかな、とも感じてます。
あさりよしとおさんはアフタヌーンで連載経験もあるプロ中のプロの漫画家さんなんですが、むしろ普通の人には「新世紀エヴァンゲリオンの第3使徒サキエルや第4使徒シャムシェルのデザインをした人」といった方が通りが良いような気がします。
デザインセンスも卓越したものがありますが、ロケットに対しても造詣が深い方としても有名でJAXAのコミュニティサイト内にインタビュー記事があるほどです。
そのインタビューで語られている中でいかのような問答があります。
Q.科学漫画を描く時に心がけていることはありますか
A.漫画のストーリーを考えるときは、ただ説明や解説だけをしないようにしています。というか、何が分からないのか?ということが前提に来るように仕掛けています。あるいは、勘違いしやすい結論にわざと導いてから、ひっくり返すとか。分からないことを、一枚ずつめくって知っていく楽しさを知ってほしいですね。
Q.特に子どもたちに伝えたいことはありますか?
A.一枚ずつめくって何かを知った時の「なるほど!」という感覚。ある知識をポンと渡されるよりも、ヒントを出されて、あれこれ考えて、やっと答えに辿り着く……分かった時の感動を味わってほしいと思っています。一度に全てを知るのも良いかもしれませんが、知識を覚えることよりも、順を追って分からなかったことを解明するプロセスの方を、楽しく感じてほしいと思っています。
正にこの通りのことが描かれているのが「まんがサイエンス」なのです。
例えばお得意のロケットを題材にした2巻では、まず宇宙旅行とは何か? という所からスタート。
そして人工衛星が落ちない理由をボールを例にして説明しての「なるほど!」
順番に理解していくことで、その知識が血肉となっていくのが良いんですよね。
まずはKindle版だと1巻収録の「カプセルになったレタス」と14巻収録の「放射線ってナニモノ?」が収録された無料版が出ているので、まずはこれを読んで欲しいです。
下手な教科書よりも正確だし、何より判りやすく勉強の面白さを楽しみながら教えてくれるので子供から大人まで幅広く読まれて欲しい漫画です。
特にこの無料版では昨今話題の「放射線」が非常に判りやすく載っているので、多くの人に読まれて欲しいです。
本日までは最新の14巻まで全て電子書籍版は割引きされていて全巻買っても4000円程度なのでこの機会に是非。