まんが雑誌電子書籍化計画3:スキャンのアレコレ

前回までの記事
まんが電子書籍化計画1:私が漫画雑誌の自炊環境を整えた訳。 - フラン☆Skin はてな支店
まんが電子書籍化計画2:断裁のアレコレ - フラン☆Skin はてな支店
まんが電子書籍化計画2.5:折り綴じ本の断裁 - フラン☆Skin はてな支店

スキャナー選定

現在のスタンダードなのはScanSnap S1500でしょう。


FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500
FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500


私はWindowsなのでノーマルなのを購入しました。
値段はそれなりにしますが、Adobe Acrobatが付属するのを考えるとお得感があります。
廉価版のS1300もありますが処理スピードが1/5と圧倒的に遅いので多量の雑誌を処理する必要がある私には向かないと除外しました。


安さは確かに魅力的なんですが、このスピード差を見せられると多少高くてもS1500に手が伸びてしまいます。

スキャン設定

画質と容量のバランスを考えたらスーパーファインがベストかと思います。
文字なら兎も角画像がメインですからねー 一応サンプルとしてファインと比較したものを貼っておきますので見比べてください。



カラーモードを自動にしているのは面倒だからです。カラーページだけカラー、モノクロページはグレーに設定し直せば容量は多少減ると思うんですけど手間ですからねー
また、「継続読み取りを有効にします」をチェックしていると雑誌一つを1ファイルに纏めることが出来ます。(例外は有りますが後述します)
そして忘れてならないのがここのオプション設定です。

必ず「原稿の向きを自動的に補正します」のチェックを外してください。
そうしないと無駄に頑張って原稿を横向きやら180度やらに回転させてくれますからね…

こうなってしまうとAdobe Acrobatで一々回転させないといけないですからホント面倒ですよー
私は気付かずにスキャンしちゃって数十冊全ページチェックして修正するという無駄な時間を浪費してしまいました…orz


ファイル形式はPDFです。というかカラーモードを自動に設定したらPDFにしか出来ないというか…
「検索可能なPDFにします」のチェックは外してます。確かにPDFの利点の一つなんですが処理にものごっつ時間が掛かるんですよねー マシンのスペックに余裕があるんならやっても良かったんですが…
ラノベとか文字が多く、検索したいのなら推奨しますが漫画では余り意味がないかと思われるので外すことを推奨します。


原稿サイズはB5固定にしてますが、漫画雑誌は基本的にB5なんで変に自動で再設定されるくらいなら固定で良いかな、と。
勿論「つぼみ」とか違うサイズの場合は変更した方が良いです。


圧縮率は標準にしてますが、ここはコダワリがある人は色々検討しても良い項目だと思います。
まぁ、人それぞれかなー、と。


注意が必要なのがScanSnapの仕様上1000ページが取り込み可能条件の上限になっているという事です。
つまり、アフタヌーン等の1000ページ越えの雑誌だと一度キリが良いところで読み取り終了させる必要があるんですよね。
その場合はファイル名の設定で連番を指定しておくと便利です。
ちなみにPDFファイル自体はScanSnapに付属しているAdobe Acrobatで後で結合させることができます。

取り込みをPDFにする理由

単純に楽だからです。
カラーもモノクロも一緒くたにサクサクやっちゃうには自動検出にしたいんですがそうするとPDFになってしまうといのもあるんですが…
まぁ、PDFにしておいたら後にePubに変換したいと思っても変換ソフトとか割りと出そうだし何とかなるんじゃないかな、と。


ただ、PDFにする際に注意したいのは基本的にアメリカのソフト会社のモノですので左綴じ対応なんですよね。
漫画雑誌等の右綴じはデフォルトで設定されていないので、オプションで右綴じに変更しないと見開きが逆になってしまいます。
取り込んだPDFファイルを一度開いて、ファイル→プロパティ→詳細設定で綴じ方を右に変更して保存すればOKです。


また、RightFileというソフトでも右綴じに出来ますが処理に時間とメモリを食うのでマシンスペックに余裕がある人向けです。
ただ、ドラッグ&ドロップだけで処理できるので複数のファイルを一気に処理したい場合は便利じゃないでしょうか。(私が読み取りに使ってる予備PCだと500MBくらいのファイルを処理したらメモリ不足で落ちましたが…)


ちなみにAdobe Acrobat Readerで見開きで見る場合は「見開きページモードで表紙をレイアウト」のチェックをしないと1ページずつずれることになるのでこちらも気を付けましょう。


HDD容量

上記設定で折り綴じ月刊誌が300MB前後で、平綴じ月刊誌一冊をスキャンした場合600〜800MBとなります。(アフタヌーンは1.2GBくらい食っちゃいますが)
つまり100冊ほどスキャンしたら40〜60GBくらいは軽く食っちゃうってトコでしょうか。
最近は内蔵HDDの容量も大きいし外付けHDDも安いのでそう大した投資じゃないでしょう。
私の場合はtorne用に1.5TBの外付けHDDを先日買ったので溜まったらそっちに待避する予定です。

BUFFALO USB2.0 外付ハードディスクドライブ 1.5TB HD-CL1.5TU2/N
BUFFALO USB2.0 外付ハードディスクドライブ 1.5TB HD-CL1.5TU2/N

また、ScanSnapのソフトをインストールしたドライブは最低4GB、できれば10GBの空き容量が欲しいです。
昔のPCを流用する場合はここら辺を気を付けた方が良いです。
もし充分な容量が無かった場合、読み込み途中のファイルのテンポラリーファイルが作れずに途中でソフトが止まってテンポラリーのファイルがすっ飛びます。
すっ飛んだ後にもう一度スキャンしようにも読み込み済みのページをバラバラにしてしまった悲劇を招いた経験からの忠告です…

細かいアレコレ

スキャナの紙の排出口は折りたたみ式で展開できるんですが、最後の展開はしない方が良いです。
排出する際、1枚目が丸印してる箇所に引っ掛かりやすいんですよねー…
構造的な欠陥ではなかろうか…


また、結構熱を持つので定期的に休止した方が無難です。
私は一度連続運転のしすぎのせいか、ページ送りが出来なくなる不具合が起こりました。(冷却したら戻りましたが…)
その際、エアダスターなどで内部に溜まりやすいホコリなども掃除した方が良いかと思います。


FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500
FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500