TVアニメ版「氷菓」全話観ました。(今更)

氷菓 限定版 第1巻 [Blu-ray]
角川書店 (2012-06-29)
売り上げランキング: 1,900


今までも途切れ途切れ視聴してたんですけど、大抵の場合麻雀しながらだったので頭の中に全部入って来なかったんですよね。しかも録画環境が悪くてブロックノイズ入りまくっててストーリーが全然分からなかったりとミステリー物に対してこれは割りと致命的。
うちは放映圏外だしBSも入ってないので別の友人がBSで録画したものを借りてじっくり観たんですが…、これは良い物だ。(超今更)


ミステリーとはいえ学園モノなので殺人事件といった猟奇ものはなく、探しものを見付けたり教師が怒った理由を推理したりといった日常をメインとしたものですが、日常を描いているからこそ分かる奉太郎の非凡さ。
その非凡さは古典部の部誌「氷菓」を巡る謎を解いていく際に徐々に明らかとなるも、その非凡さを目の前で見て本人よりも理解してしまうからこそ友人である里志が自分の凡庸さ、才能の無さを自覚せざるを得ず、次第に物語は全体的に自分の才能や出来る事を自覚していき、それを踏まえて将来を見据えていくという「高校生」の在り方が描かれた青春モノでした。
いやー、これは良い物だ。(重要なので二回言いました)


元々原作が面白かったのはそうなんでしょうが、アニメーションにすることで登場キャラたちの動きでその魅力を描き出す京都アニメーションの高い技術力にも眼を瞠るものがあるのは当然のこと。
それにキャラクターに命を吹き込む声優さんたちの名演も素晴らしいの一言。京都アニメーションの魅力の一つには新人だろうとベテランだろうとハマる声優さんをキャスティングする能力があると思うんですよね。
今回も折木奉太郎役の中村悠一さんは気怠げな雰囲気を醸し出しながらやる時はやるかっこ良さを出してくれましたし千反田える役の佐藤聡美さんは「けいおん!」のりっちゃん役に引き続きメインヒロインを担当されてますが(反論は受け付けません)、”少女”と”淑女”が同居した千反田えるというキャラクターを視聴者に微笑ましく見せる名演は光っていました。


結論としてはえるたそ可愛い。
その天真爛漫さと淑やかさが伺える言動、礼儀正しく好奇心旺盛な性格、今では珍しいまっすぐな黒髪ロングな容姿、とこれでもかという程に千反田えるには魅力が詰まっています。そしてそんな千反田える折木奉太郎というカップルの微笑ましさは眼福であると言えます。


欠点があるとすれば放映局が少なかった所でしょうか…
それとBDの発売元が角川書店な所がなぁ… メディアファクトリーを吸収したんだから映像関連はもう全部メディアファクトリーに任せた方がいいんじゃないかな…


続きが是非とも観たいのですが原作のストックがない上に「やり捨て御免」京都アニメーションだからなぁ…
本当に続きが観たいならちゃんとBDを買えという話なんですけど、やっぱり限定版なのに特典が拷問的なアレな内容が多いという印象が強い角川書店の映像部門だからなぁ… ちょっと敬遠してしまいます…(´・ω・`)
どなたか「録画データ持ってるけど、ホラ! BD買ってこんなに嬉しい!」的な意見をいただけないでしょうか。化物語のオーディオコメンタリーまでは望みませんからせめてTARI TARIレベルの満足度があれば吝かではないのですが…
というか今買っても今後絶対BOX出るだろうしなぁ…


氷菓 限定版 第8巻 [Blu-ray]
角川書店 (2013-01-25)
売り上げランキング: 97