続々と「小説家になろう」から書籍化作品が登場!

「Knight's & Magic」が書籍化

天酒之瓢[書籍化のご報告]
http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/94811/blogkey/610989/

このたび私、天酒之瓢の作品である「Knight's & Magic」が書籍として発売されることとなりました。

書籍タイトルは「ナイツ&マジック」、発売日は13年1月末日となります。
出版元は主婦の友社、レーベルはヒーロー文庫となります。

「この世界がゲームだと俺だけが知っている」が書籍化

この世界がゲームだと俺だけが知っている - 第百四十一章外伝二 絆の力
http://ncode.syosetu.com/n9078bd/147/

お知らせ

この度、『この世界がゲームだと俺だけが知っている』がエンターブレイン様より書籍化されます。
定価千円、発売日は4月27日で、週明けにもアマゾンから、その後、一般書店からも順次予約が開始される予定です。

一巻の内容は基本的には連載分と同じですが、一部設定や描写を変更したり増やしたり削ったり、トレインちゃん関連の描写を増やしたり足したり加えたり強化したりヒロイン力を高めたりした、「スペシャルイーナエディション」となっております。

ウェブ連載の方も今まで通り続けていくので、続報はあとがきか活動報告で報告させて頂きます。


どちらの作品も「次に書籍化されるなら間違い無く候補に上がるだろう」と思われていたんじゃないかなー、と思います。後者の「この世界がゲームだと俺だけが知っている」は半年ほど前に2012年版 オススメのWeb小説というエントリーで紹介したことがあります。(ドヤァ


それぞれの作品について簡単に内容に触れておくと「Knight's & Magic」もとい「ナイツ&マジック」は

  • メカオタ社会人がトラックに撥ねられて死亡
  • 剣と魔法の世界に転生
  • 転生先にはロボット*1があるので主人公大興奮
  • ロボット操縦士を目指してセルフ英才教育で幼少の頃から猛特訓!
  • その規格外の実力で幼馴染の双子兄妹と共に学園で大活躍
  • 魔獣との戦いを経て、現実世界の常識で異世界の常識を破るロボット作りへ


とまぁ、割りと「小説家になろう」のテンプレ*2に沿った内容ですが、割りと王道モノとも言えます。富士見ファンタジア文庫MF文庫Jあたりで出ても違和感がない雰囲気とクオリティだと思っています。


そして「この世界がゲームだと俺だけが知っている」は以前のエントリーでも説明しましたが、

  • ひょんなことからハマっていたゲームと似た世界に転移
  • ただしそのゲームはバグ満載のオフラインゲームで廃人じゃないとクリア出来ない仕様
  • 重箱の隅をつつくゲームのバグ技を使ってクエスト攻略
  • 何か色々ヒロインが増えてハーレム状態だけど主人公は無関心
  • 叙述トリックと伏線の使い方が非常に巧み


とまぁ、「小説家になろう」のテンプレを一回転半ひねっている作品なのでエッジな作品ばかり出しているエンターブレインに合っている気がしますね。ちなみにこの作者は叙述トリックを多用しますので書籍化の際にそれをどう活かすかが正否を分けるのではないかと思われます。


ヒーロー文庫エンターブレインは恐らく出版社からの打診での書籍化になるのでしょうね。アルファポリスだとWeb小説からの応募とかやってますけど。
ちなみに誤解されている人も多いかと思いますが先日GA文庫から出版されたダンまちことダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかは出版社からの打診… ではなく自ら応募しての受賞です。しかもWeb小説として人気だったとかに関しては編集さんたちは大賞を受賞してから知りました。
ココらへんの経緯は過去にアキバblogの記事やインタビューで語られてますので読んで頂きたく思います。


【コラム・ネタ・お知らせ】 GA文庫を売ってない書店さんがあってもいい、というお話 - アキバBlog


【コラム・ネタ・お知らせ】 GA文庫大賞《大賞》作品「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」大森藤ノ先生インタビュー - アキバBlog


ちなみにインタビューは私がやりましたよ!(ステルスになってないマーケティング



個人的にはダンまちみたいに自分から出版社に飛び込んでいって欲しいなー、と思います。SAOもAWを電撃大賞に応募して受賞したからこそ出版の道が開けたんだし、魔法科高校の劣等生も別作品を応募して落選するも編集の三木さんが見たことのある文体だから、と連絡を取ってから始まったんですし。
アレですね、「モテたいモテたい」と言いながら待ちの姿勢でいるよりも合コンに行こうぜ! の精神みたいな。(←自虐的なコメント


さてさて、この手の記事を書く時にはやはり今現在のお勧め作品を挙げたくなるものでして、幾つか挙げたいと思います。玉石混淆の石の比率が年々大きくなっているとはいえ母数は更にどんどん大きくなってきているので玉も確かにあるのです。見付けるまでがちょっと大変なんですけどね…

  • 無職転生 - 異世界行ったら本気だす -
    • 作者:理不尽な孫の手
    • あらすじ:34歳職歴無し住所不定無職童貞のニートが家を追い出されてトラックに撥ねられて死亡して異世界に転生してセルフ英才教育で成長していくけど、生来のエロさのせいで割りと波瀾万丈。現在は大規模魔力災害で世界の各地に飛び散った状態で故郷へ戻る旅の途中。
    • まずタイトルセンスが秀逸。(笑) 実際その通りの内容でコレでもかというほどに「小説家になろう」のテンプレを詰め込みながら、それを上手く調理している印象です。主人公は元が元だけにかなりゲスいしどうしようもないスケベだし性根はヘタレなんだけど割りと真面目に生きようと頑張っているんですよね。どうしようもないスケベだけど。(重要なので二回言いました)アレだなぁ、一番近いのはGS美神ルシオラ編での横島忠夫のノリが近いでしょうか。隙あらばエロいことを考えている主人公のルーデウスは良い感じにゲスくて楽しいです。ちなみにヒロインは依存癖のあるエルフなファースト幼馴染と暴力我儘だけど将来はワガママボディに育ちそうなセカンド幼馴染と青髪無口でロリ体型なドジっ娘家庭教師と3人揃ってます。現在はセカンド幼馴染にプラスαで旅をしている状況です。ちょっと「のうりん」みたいにオマージュネタが多めかも。それにしても作者は豆腐メンタルであることを再三宣言しているのに感想掲示板で「俺様の思い通りじゃない展開じゃないなんてけしからん」的な読者様っぷりを発揮して大活躍されてる方々を見てると流石は小説家になろうクオリティだなぁ、と別なトコで感心してしまいますね。(笑)
  • ラピスの心臓
    • 作者:おぽっさむ
    • あらすじ:狂鬼という化物がひしめき合う灰色の世界。人間たちはその手に宿る石の輝きと能力で身分が差別する中で孤児として生きるシュオウはある日その才覚を見込まれて凄腕の刺客に弟子として引き取られる。そして十二年経ち成長したシュオウは見聞を広めるために旅に出るが…
    • 2年ほど前から連載していて当時から人気が高い作品なんですが、連載ペースが半年から一年かけて一章進むかどうかというゆっくりしたものなので未だに書籍化されてないのかなー、と思います。元々がArcadiaでの連載ということもありどっしりとした世界観で書かれているので重厚感はあるんですけどね。ただもう、ペースが遅いのだけがネックかと…
  • 強くてニューサーガ
    • 作者:阿部正行
    • あらすじ:人族と魔族が争う世界で魔王率いる魔族の大侵攻で壊滅的な被害に遭った人族が最後の賭けで打った魔王との決戦でほぼ相打ちの形で勝利を収めるも瀕死の重傷を負った魔法剣士カイル。そのまま命が尽きるかと思ったが魔王が庇っていた赤い宝石に触れたことで4年前に遡り…
    • タイトルの通り手垢がつきまくったような設定なんですが面白いです。手垢がついていようともここまで真正面から唐竹割りをするかのように打ち込んでくる姿勢が清々しいと言いましょうか、温故知新と言いましょうか。ループ物はここ最近では商業でも人気が高いですしね。未来の知識があるから悲劇を避けるためにあらゆる手を打っていくカイルが痛快ですし二人のヒロインも魅力的です。悪友もダメ人間だけどムードメーカーで面白いです。「第11話 ダンジョンアタック(物理)」あたりからどんどん面白くなっていってますね。ちょっと連載が止まり気味ですが何とか続いて欲しい所です。
  • 迷宮のアルカディア
    • 作者:百均
    • あらすじ:冒険者として成功しようと迷宮都市に訪れた少年アルケインは、あっさりと命を散らす。だが、再び目覚めたらそこは知らない部屋で、そこで自分はエロゲーのキャラクターであったことを知り、攻略サイトで全てを知ったアルケインはゲームの世界に戻り…
    • 小説家になろう」の男性向け18禁サイトの「ノクターンノベルズ」はマイナーな割りに良作がありまして「ノクターンを知らないのはもぐり」と言われるくらいです。で、この「迷宮のアルカディア」は途中で止まっているし途中で18禁な展開があるんですけどかなり面白いです。アルケインのDTマインド全開のノリが面白いし、中二病的なアレな展開には笑わされるしとレベルが高いです。18禁要素を削って書き足した上でどこかのラノベの賞に応募したら多分何かしかの賞に引っかかるんじゃないかなー、と思います。まぁ、それはそうと連載が続いて欲しいんですが… 続きはまだか…
  • 変態荘へようこそ!
    • 作者:二守透谷
    • あらすじ:母を亡くし一人になった久遠虎之介が伯母の田村敦子に勧められて敦子が管理するアパート「片帯荘」に入居することに。そこでの生活を頑張ろうとする虎之介だが、虎之介を溺愛する従姉の舞をはじめ、入居者は一筋縄ではいかない変態的な性癖を持つ女性ばかりで…
    • こちらも「ノクターンノベルズ」の作品ですがエロありきの物語重視の作品です。ラノベというよりもエロゲーのシナリオの構成が近いです。一人ずつヒロインを攻略してますしね。コンスタントに更新してますし良い感じに変態なヒロインばかりなので面白いです。ちなみに一番萌えるキャラは虎之介の祖父だと思う。(笑)過去回想でNTR有りなので苦手な人はそこは読み飛ばしたほうがいいかも。


ちなみに「ノクターンノベルズ」なら笑うヤカンさんのシリーズはどれも外れがないので読んでみるのも有りだと思います。長編はどれもそれなりに長いけど、それ故の面白さがあるので時間がある時にじっくり読むことをお勧めします。

*1:天空のエスカフローネの人型機械(ガイメレフ)が近いかと

*2:不慮の事故で死亡、異世界に転生、神様からスキルを貰う、貴族の子供として生活、現代知識でNAISEI、黒色火薬をKAIHATSU、VRMMOがある、デス・ゲーム化する、オンラインゲームの世界に取り込まれるか似た異世界に飛ばされる、ゲームのスキルが使えて無双できる、ユニークスキルがある等