はじめに
漫画雑誌と単行本の関係はいまのままでいいのか
http://anond.hatelabo.jp/20160113220837
この人の主張としては
恐らくこの2点がメインだと思われます。
確かに電子化で単行本の”印刷が綺麗”というメリットが薄れたので何かしらのテコ入れというか補完というかそういうのは欲しいですね。
久米田康治さんはこれを見越して昔から単行本には描き下ろしを入れるようにしてましたね。
「よつばと!」のように雑誌連載版と単行本版で大きく違っている作品もあるので雑誌の電子書籍版を買えばOKとは一概には言えないのですが。
作家さんの中にはこれを嫌ってなのか雑誌の電子書籍版を掲載拒否する人もいらっしゃるので中々複雑です。
しかしそもそも漫画雑誌はそれほど電子書籍化されているのでしょうか?
私もジャンプ+、Dモーニング、Kindleと色々と使っていますが全部を把握しているわけではありません。
中には友人であるヤマカムの山田さんのようにジャンプ+をスマホアプリでしか読めない&PCでKindleを読めないと勘違いしている人もいますしね。*1
これはちょっと調べてみても良いかもしれません。
という訳で2016年1月時点での漫画雑誌の電子書籍化状況を調べてみたのでその結果をまとめたいと思います。
調査対象はまずは少年誌で、電子書籍プラットフォームはAmazonのKindleとKADOKAWA直営のBOOK☆WALKERと紀伊国屋書店のKinoppyです。
その他プラットフォームは数が多すぎるので調査していませんが、Kinoppyが取り扱ってるなら他のプラットフォームでも取り扱ってると思われます。
週刊少年誌
雑誌名 | 独自アプリ | Kindle | BOOK☆WALKER | Kinoppy |
---|---|---|---|---|
ジャンプ(集英社) | ○ | - | - | - |
マガジン(講談社) | ○ | ○ | ○ | ○ |
サンデー(小学館) | - | - | - | - |
チャンピオン(秋田書店) | - | - | - | - |
週刊少年誌ではジャンプとマガジンは独自アプリがあります。
少年ジャンプ+は会員登録してログインすればPCやスマホ、どの端末でも買った作品を読めます。
マガポケはアプリのヘルプによると同時接続可能なのは3端末までみたいです。
ジャンプ+でジャンプの月額900円で定期購読するとジャンプNEXT!!も付いてくる状態になりますので紙で買うよりお得です。
マガポケの定期購読は月額840円とジャンプ+に比べてちょっとお得に見えますがマガスペは付いてきません。
更にはじめの一歩は載ってないので実質それほどお得感はないかもしれませんね。
ちなみにマガポケを使わなくてもKindle等でもマガジンは単品で購入可能です。
サンデーにはiアプリはあるんだけど、残念ながらそちらは雑誌が読めるアプリではありません。
MangaONE[マンガワン]というのもありますが、そちらもちょっと違う方向性みたいですしね…
サンデーは雑誌の電子書籍化もそうだけど単行本の電子書籍化が1ヶ月遅れなのをなんとかして欲しいです。
そしてチャンピオンに動きはありません。
秋田書店はここ1,2年は単行本の電子書籍化に力を入れているので今後の可能性に期待したいですね。
月刊少年誌
雑誌名 | 独自アプリ | Kindle | BOOK☆WALKER | Kinoppy |
---|---|---|---|---|
ジャンプSQ(集英社) | ○ | ○ | ○ | ○ |
マガジン(講談社) | - | ○ | ○ | ○ |
マガジンSPECIAL(講談社) | - | ○ | ○ | ○ |
別冊少年マガジン(講談社) | - | ○ | ○ | ○ |
シリウス(講談社) | - | ○ | ○ | ○ |
少年マガジンエッジ(講談社) | - | ○ | ○ | ○ |
ゲッサン(小学館) | - | - | - | - |
チャンピオン(秋田書店) | - | - | - | - |
別冊少年チャンピオン(秋田書店) | - | - | - | - |
ガンガン(スクエニ) | - | - | - | - |
ガンガンJOKER(スクエニ) | - | - | - | - |
少年エース(KADOKAWA) | - | - | ○ | - |
ガンダムエース(KADOKAWA) | - | - | - | - |
コンプエース(KADOKAWA) | - | - | ○ | - |
電撃大王(KADOKAWA) | - | - | - | - |
電撃マオウ(KADOKAWA) | - | - | - | - |
電撃G’sコミック(KADOKAWA) | - | ○ | ○ | ○ |
電撃大王(KADOKAWA) | - | - | - | - |
ドラゴンエイジ(KADOKAWA) | - | - | ○ | - |
アライブ(KADOKAWA) | - | - | - | - |
まんがタイムきららフォワード(芳文社) | - | - | - | - |
REX(一迅社) | - | ○ | △ | - |
月刊少年誌はジャンプSQがジャンプ+で3ヶ月1500円の定期購読が可能です。
つまりToLOVEるダークネスのムフフな画面を見開きのノドに患わされることなく思う存分読むことが可能なのです!
そしてKindleやBOOK☆WALKER等の電子書籍プラットフォームも出している事にも驚きです。
そして全社挙げて頑張っている講談社もそれに追随していますが「修羅の刻」みたいに一部載ってない作品があるので注意が必要です。
表紙が「修羅の刻」なのに載ってない号とか割りと詐欺くさいですよね…
小学館は無料サンプルを挙げてるだけで雑誌そのものの発売はやる気はなさそうです。
秋田書店は無料サンプルすらないですね…
意外なのがスクエニでこちらも何もありません。
ガンガンONLINEという独自コンテンツを持っているからなのでしょうか?
単行本は紙と同日販売でカバー下までしっかり収録してくれいるのですが…
KADOKAWAはComicWalkerとかやってる暇あったらさっさとしろと言いたいです。
少年エースとコンプエースとドラゴンエイジに関してはKADOKAWA直営のBOOK☆WALKERで買うことができますが、当然ながら付録はありません。(紙と値段は一緒なのに…)
個人的には一番嵩張る電撃大王とアライブをなんとか対応して欲しいんですが、もし対応したとしても「よつばと!」だけ掲載されてないとか普通にありそうです。
そして何故か「ロウきゅーぶ!」や魔性の潮で有名な比村奇石さんの「ソードアート・オンライン プログレッシブ」が載っている電撃G’sコミックはBOOK☆WALKERどころかKindleやKinoppyといった他社の電子書籍プラットフォームでも買えます。
こういった事からもKADOKAWAはグループ内での意思統一が全く出来てないことが透けて見えて不安です。
だからBOOK☆WALKERは使うのが怖いんですよね…
一迅社のコミックREXですがKindleやBOOK☆WALKERでは見かけますが、Kinoppyだと見つかりません。
全ての電子書籍プラットフォームに対応しているわけではないのでしょう。
それと一部作品は電子書籍版には載っていないみたい?*2
芳文社はある意味予想通りで全く対応しておりません。
→青年誌編に続きます。
*1:Kindle fp PC http://www.amazon.co.jp/gp/feature.html?docId=3078592246
*2:BOOK☆WALKERではアイマスが載ってないとアナウンスあり